camargue

Camargue

フランス・ニームから南下して、アルベール・ラモリスの『白い馬』 (原題 Crin Blanc) の舞台、広大な湿地帯として有名なカマルグへ。道を流していると放牧されたこの地域の原種のカマルグ馬の姿。
人懐っこいのはカメラを向けると寄ってきたり。

下段に添付したのは、僕が好きなフランス/ドイツの放送局「arte」が製作したこのカマルグの白い馬たちについてのドキュメンタリー。全編フランス語ですが、この地域の豊かな自然、疾駆する馬たち、カマルグに飛来する野生のフラミンゴの姿も見れて、とても美しい映像。

Mirror

腐蝕したミラーの持つ特有のヒリヒリとした空気が好きです。
エルスケンの「セーヌ左岸の恋」のアンが写るミラー、無軌道な若者たちの心象風景の全てがこの鏡面に在るような気さえします。
1950年代のサンジェルマンデプレ。
退廃的だけどエネルギーに満ちた、時折開くと気持ちが熱くなる作品。

Revenant

Revenant

ヨーロッパへと買付に行く際は、名古屋からの利便性もあって毎回フィンランド航空を利用しているのですが、機内で毎度観る映画がディカプリオ主演のレヴェナント。

R指定が納得の残酷なシーンが冒頭から続くのですが、1800年代初頭〜中頃のインディアン戦争、西部開拓を絡めての当時のアメリカを描いた作中で、自分の目を釘付けにするのは、画面の端々にチラチラと映り込む生活具や家具、衣服、小屋などの所謂小道具の数々。特にカイオワ砦のシーンなどは人物背後の酒瓶やピューターのうつわ、燭台、白釉のピシェなど、時に物語の進行よりも気になるモノたちに溢れていて、画面を止めること数度。
リアリティとディテールへの追求が丁寧で、泥や汗、血の匂いが充満するような空間に在る品々に、ある種癒しのような美しさを感じます。

TINKER TAILOR SOLDIER SPY

TINKER TAILOR SOLDIER SPY

邦題-裏切りのサーカス
思い出したように何度も観る作品。インテリア/ヴィンテージ好きには堪らないシーンが立て続け。
MI6にはAnglepoiseがハマる。ストーリーも初見の時は少々不親切に感じるプロットに頭の中が???だけど、2回目以降に全てが繋がる、伏線を回収しまくる感覚がとにかく愉しい。
終始陰鬱なムードも、画が美しいからかとても心地良いのです。